- 消費動向
- 生活者トレンド
2025-01-16
ID-POS市場分析 vol.3(前編)
バレンタイン直前!
「チョコレート」市場をランキング分析!どんなチョコレートが人気?
翌月にバレンタインを控えた1月。大切な人への贈り物に何を選ぶか迷う時期かと思います。
バレンタインの代表的な贈り物である「チョコレート」の2024年2月の売上推移は、PontaのID-POSデータにおいて年間平均に対して約1.4倍も多い結果となっておりました。家族・友人への贈り物に加え、自分へのご褒美などチョコレートの需要が最も高まる季節が近づいています。
そこでID-POS市場分析vol.3では、チョコレートをテーマとした前後編の構成でお送りします。
前編となる今回は、年間を通したチョコレートの市場を、さまざまな切り口のランキング形式で読み解いていきます。
※ID-POSデータとは
POS(Point Of Sales、ポス)とは、いつ・どの商品が・どんな価格で・いくつ売れたのか?を記録・管理する仕組みのことです。ID-POSは「POS」に「顧客ID」がひも付いたものであり、だれが買ったのか?まで把握することができるため、より精緻な購買分析に役立てることができます。

チョコレートの年間売上シェアランキング、第1位は「ロッテ ガーナミルク 50g」。リピート率でも板チョコ類が上位にランクイン。
まずはチョコレート市場全体を通して何が売れているのか、2023年12月から2024年11月にかけたチョコレートの売上シェアランキングから見ていきます。
第1位となったのは「ロッテ ガーナミルク 50g」でした。リピート率の1位も同商品であり、次いで第2位「ロッテ ガーナブラック 50g」、第8位「明治 ミルクチョコレート」、第10位「明治 ブラックチョコレート」など、板チョコ類がランクインしていました。
板チョコ類は単価が比較的低いため売上シェアの上位に入り込むことは難しい商品ですが、リピート率が高いことにより「ロッテ ガーナミルク 50g」が売上シェア第1位を獲得していました。


男性は大容量のチョコレートやカカオ含有の多いビターなチョコレート商品の購入傾向が強い。
次に、チョコレート市場における男性の購買傾向を把握するため、各商品の男性構成比のランキングを見ていきます。(なお、以降の構成比ランキングでは、各商品の購入者数が300名以上の商品のみを分析対象としております。)
第1位となったのは「名糖産業 アルファベットチョコレート160g」であり、同系列商品の「名糖産業 アルファベットチョコレート144g」も第4位にランクインしており、大容量チョコレートの人気が確認できました。
また、第2位「明治チョコ効果 カカオ95% BOX 60g」、第5位「明治 アーモンドチョコレート香るカカオ75g」、第7位「明治 チョコレート効果カカオ 86% 26枚」など、以降もカカオ含有の多いビターなチョコレート商品も人気です。

女性はピスタチオやいちごなどのフレーバー系チョコレート商品の購入傾向が強い。
次に、女性の購買傾向を把握するため、女性構成比のランキングを見ていきます。
第1位となったのは「ギンビス たべっ子水族館 5p」でした。次いで第2位には「ポケットモンスタークッキー 126g」、第6位は「ギンビス復刻たべっ子チーズ6p」でした。これはお子様を持つ主婦の方が購買していると考えられます。
また、第8位「ロッテ トッポロイヤルミルクティー 2袋」や第9位「ロッテ チョコパイ和栗モンブラン個売り1個入 」のようなフレーバー系のチョコレート商品がランクインしており、特に「ピスタチオ」や「イチゴ」のフレーバー商品が人気でした。

年代別では、若年層はステックタイプの商品、中年層はエアインチョコやビスケットなどのチョコレートスナック商品、高年層は洋酒入りチョコレート商品の購入傾向が強い。
最後に、年代別の購買傾向を把握するため、各年代の構成比ランキングを一気に見ていきます。
若年層(30歳未満)の第1位は「森永 白い焼きダース 51g」でした。第2位が「ブルボン 濃厚チョコブラウニー」、第5位「森永 クリスピー白いダース 1本」など、ステックタイプの手軽に食べられるチョコレート商品が人気であることが伺えます。

中年層(30歳以上60歳未満)の第1位は「ギンビス たべっ子水族館 5p」でした。他にも第2位「グリコ ジャイアントカプリコメロンソーダ1本」、第7位「ギンビス いちごのたべっ子どうぶつ 40g」など、女性構成比のランキング同様お子様を持つ主婦の方が購入していると考えられる商品がランクインしておりました。
また、第3位「HP ココブラスト」や、第9位「ブルボン プレッツェルショコラ」、第14位「ロッテ 悪魔のクランキー」など、エアインチョコレートやビスケットのような軽い食感のチョコレートスナック商品が人気なようです。

高年層(60歳以上)の第1位は「ロッテ ラミー 3本」でした。第2位は「ロッテ バッカス 10粒」、第3位「ロッテ マロングラッセ 10粒」など、甘すぎない洋酒入りのチョコレート商品が人気でした。
また、第11位以降に「明治 チョコレート効果」系統の商品が続くことから、男性構成比のランキング同様カカオ含有の多いビターなチョコレート商品の人気も確認できました。

毎月のランキングや別チャネル・別カテゴリのランキングも把握可能。
今回は直近1年間の「チョコレート」市場に焦点を当てた分析でしたが、毎月のランキングや、異なる販売チャネル・カテゴリの分析も可能です。ID-POS分析についてご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
また、ID-POS以外にもPontaデータを活用した分析や企業データの分析代行などアナリティクスサービスもご提供しております。詳しくは弊社のアナリティクスページをご確認ください。
後編では、チョコレートの中でも今回の売上シェア1位、かつ手作りチョコに欠かせない「板チョコ」に焦点を当て、メーカーごとの購入者属性の違いをID-POSデータから見ていきます。乞うご期待ください。
※ロイヤリティ マーケティングでは、Ponta会員規約および個人情報保護法、その他の法令・ガイドラインに則り、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。
※本コラムに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
■データについて
今回の使用データは以下です。
・期間:2023/12/01~2024/11/30
・抽出元:地方スーパーマーケットにおけるチョコレートカテゴリの購買
・対象者:Ponta会員
【引用・転載の際のクレジット表記のお願い】
調査結果引用・転載の際は、“「Pontaリサーチ」調べ”とクレジットを記載していただきますようお願い申し上げます。
最新の自主調査や分析レポートをお届けするメルマガを配信!登録はこちら
-
11月 4, 2025
Z世代の男性は『達成感・脱抑圧感』、女性は『時間の充実・健康...
#ライフスタイル
#生活者トレンド
Z世代の男性は健康面でのポジティブを実感する一方、『行政・メディア不信』といったネガティブな出来事を実感しやすい結果に。Z世代の女性は3人に1人が『睡眠・運動・体調不良』といった健康面での不足を直近1ヶ月に実感。
幸福度に係る項目のうち、Z世代の男性は『何かをやり遂げた』『社会貢献』といった達成感・自己効力感を感じられる出来事が幸福度に影響する。Z世代の女性は『時間の充実』『体調の改善』が幸福度に大きく寄与している結果。
総合的ととのい度はZ世代男性が49.0、Z世代女性が48.5。男性は身体的ウェルビーイング(49.9)、女性は社会的ウェルビーイング(49.1)の充実をそれぞれ感じている。
-
10月 28, 2025
#ライフスタイル
#生活者トレンド
運動不足を感じる人は約8割。運動継続の壁は「モチベーションが続かない」
「ほとんど運動しない」が約4割。男性の方が運動を習慣化している傾向
運動を始めたきっかけは「健康維持のため」が最多。70代では8割を超える
運動場所は「近所の公園・屋外」と「自宅」が中心
運動の効果は「気分のリフレッシュ」が1位。高年層が「体調改善」を実感
-
10月 27, 2025
大阪・関西万博に関する調査 ラジオ番組「馬渕・渡辺の#ビジト...
#生活者トレンド
来場経験は1割強。来場者の約8割が「期待以上」「期待通り」と高く評価
行かなかった理由1位は「興味がない」。ミャクミャクへの関心が高いのは20代
万博会場の施設の活用は「公園や市民の憩いの場」「観光スポット・シンボル」が上位
IR開発には4割超が反対、約3割は「よくわからない」。懸念は「治安」と「依存症」
今後の国際イベントの国内開催について、「積極的に開催してほしい」が16.6%