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2026-03-30
企業における生成AI活用の実態調査
効果が出やすい業務と導入ポイント
生成AIの活用は広がりつつありますが、どの業務でも同じように使われているわけではありません。 今回の調査では、日常的または時々利用している人は31.4%にとどまり、まだ一部の活用にとどまっていることがわかりました。 一方で、実際に使われている業務や得られている効果を見ると、生成AIが力を発揮しやすい領域はかなり明確です。 特に、情報整理、発想支援、文書作成といった“判断の前工程”で価値が出やすい点が見えてきました。 本記事では、生成AIの利用実態調査をもとに、実際に効果が出やすい業務領域について整理します。
生成AI利用はすでに3割を超えている
全体では、生成AIを日常的に利用している人が14%、時々利用している人が18%で、合計32%となりました。 利用サービスはChatGPTが64%と突出し、Geminiが36%、Microsoft Copilotが33%で続きます。 生成AIはすでに一部の先進層だけのものではなくなっていますが、依然として約半数は「まったく利用していない」状況です。 市場全体で見ると普及は進みつつある一方、定着はまだこれからの段階だといえます。


利用が進んでいるのは、企画・開発・IT系の職種
職種別では、企画・マーケティング、研究・開発・エンジニア、IT・技術職で利用率が高く、相対的に営業、事務、接客系では低めでした。 生成AI活用の差は、単なるデジタル慣れの差というより、業務内容の違いを反映していると考えられます。 情報を整理する、案を広げる、文章や資料にまとめるといった業務が多い職種ほど、生成AIとの相性がよいことがうかがえます。

よく使われているのは、アイデア出しと文書作成
業務での活用内容を見ると、上位はアイデア出し・ブレスト、メール・文書作成、翻訳・要約、レポート・資料作成でした。 ツール別に見ると、ChatGPTとGeminiはアイデア出しでの活用が高く、Copilotはメール・文書作成が比較的強い傾向にあります。 生成AIは一律に使われているのではなく、発想支援、文書作成支援、資料作成支援といった役割ごとに使い分けられているようです。 生成AIの価値が単純な自動化よりも、「考える」「まとめる」「書き出す」といった仕事にあることが読み取れます。

効果実感として大きいのは、情報整理・時間短縮・効率化
効果実感で上位だったのは、「時間短縮につながった」「情報整理やリサーチがしやすくなった」「作業効率が上がった」の3項目です。 一方で、「経営や戦略立案に活用できた」「コミュニケーションが円滑になった」といった項目は相対的に低く、生成AIの効果はまだ上流の高度判断よりも、日々の実務支援に集中していることがわかります。 生成AIは仕事を代わりに判断する存在というより、判断に入る前の準備を軽くするツールとして評価されているといえます。

活用が進むほど、課題もはっきりしてくる
懸念点としては「情報の正確性・信頼性」「セキュリティや機密情報の取り扱い」「社内ルールやガイドラインの不明確さ」が上位に挙がりました。これは、使うかどうか以前に、安心して使える環境が整っていないことを示しています。 特に企業利用では、ツールそのものの性能よりも、どこまで使ってよいか、どう確認するかを決める運用設計が重要だといえます。

最初に広げるべきなのは、“効果が見えやすい仕事”
以上を踏まえると、企業が最初に広げるべきなのは、効果が見えやすく、比較的リスク管理もしやすい業務です。 具体的には、アイデア出し、メール・文書作成、翻訳・要約、資料作成、情報整理やリサーチ補助などが入り口になりやすいでしょう。 これらの業務は、現場が効果を実感しやすく、活用事例も横展開しやすい領域です。 いきなり重要判断や対外発信の中核業務に組み込むよりも、まずは“下ごしらえ”を任せるほうが現実的です。
最後に
今回の調査から見えてきたのは、生成AIが最も価値を発揮しているのは、人の判断を置き換える場面ではなく、その前段階を支える場面だということです。 利用はすでに広がり始めていますが、職種差や活用差も大きく、今後は「どの業務で効果が出やすいか」を見極めることがより重要になります。生成AI活用で差がつくのは、ツールを導入したかどうかではなく、現場で使いやすい業務に落とし込めているかどうかにあるのではないでしょうか。

【調査概要】
調査方法 : インターネット調査
調査期間 : 2025年12月9日~12月15日
パネル : 「Pontaリサーチ」会員
(Ponta会員で「Pontaリサーチ」の会員登録をしていただいている方)
調査対象 : 国内在住20~69歳の方
有効回答数 : 3,718名
※調査結果は小数点第2位を四捨五入しています
【引用・転載の際のクレジット表記のお願い】
調査結果引用・転載の際は、“「Pontaリサーチ」調べ”とクレジットを記載していただきますようお願い申し上げます。
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