- 生活者トレンド
2025-05-26
トランプ関税の影響と投資に関する調査
ラジオ番組「馬渕・渡辺の#ビジトピ」と共同調査
共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営する株式会社ロイヤリティ マーケティング(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:勝 文彦、以下「LM」)は、20~60代の方を対象に調査した「第2次トランプ政権の関税政策(以下「トランプ関税」)の影響と投資に関する調査」(実施期間:2025年4月25日~4月28日)の結果をご報告いたします。本調査は、TOKYO FM「馬渕・渡辺の#ビジトピ」(毎週日曜6:00~7:00放送)との共同調査「馬渕・渡辺の#ビジトピ with Pontaリサーチ」として実施しました。
トランプ関税は「自分の生活に影響を与えると思う」が69.5%
トランプ関税が自分の生活に影響を与えると思うか伺ったところ、「大きな影響がある」(26.7%)、「やや影響がある」(42.8%)となり、合わせると69.5%だった。また、トランプ関税の認知率は、「よく知っている」(17.7%)と「なんとなく知っている」(53.0%)を合わせ、約7割だった。
▼トランプ関税が、自分の生活に影響を与えると思うか

▼トランプ関税の認知率

7割以上が物価上昇を、8割以上が今後の日本経済に不安を感じている
トランプ関税によって物価が上がると感じるか伺ったところ、「強く感じる」(34.3%)、「多少感じる」(37.7%)を合わせると72.0%だった。
また、今後の日本経済への不安について「非常に感じる」(40.2%)、「やや感じる」(41.8%)を合わせた「不安を感じる層」は82.0%を占めた。年代別で見ると、50代と60代では「不安を感じる層」が9割を超える。
▼トランプ関税によって、物価が上がると感じるか

▼トランプ関税によって、今後の日本経済に不安を感じるか(全体/年代別 n=200)

トランプ関税をきっかけに投資への関心は「特に変わらない」が54.0%。約半数が投資や資産運用の経験は「一度もない」
トランプ関税をきっかけに投資への関心が高まったか伺ったところ、「特に変わらない」が54.0%、次いで「逆に不安になった」が24.2%だった。一方、「高まった層」は21.8%だった。
また、何らかの投資や資産運用を行った経験について、「現在行っている」が約4割、「過去に行っていたが今はやめている」が約1割となり、「一度もない」が約半数を占めた。経験者の投資対象は「投資信託」が63.7%、「国内株式」が56.4%で上位だった。
▼トランプ関税をきっかけに「投資」への関心が高まったか

▼何らかの投資や資産運用を行った経験

▼投資対象として利用している(いた)もの(対象:投資や資産運用経験者) ※複数回答 (n=509)(%)

新NISAに興味がある層は56.1%となり、興味がない層(43.9%)を上回る
新NISAについて、「内容まで詳しく理解している」「ある程度知っている」を合わせた認知率は47.5%だった。また、新NISA口座を「開設しており、現在利用している」が29.3%、「開設しているが利用していない」が7.5%、「開設していないが興味がある」が19.3%となった。それぞれを合計した「興味がある層」は56.1%となり、「興味がない層」(43.9%)を上回った。
新NISAを現在利用している方を対象に、新NISAで運用している商品を伺ったところ、「投資信託」が78.2%で最も高かった。投資月額は「10万円以上」が約3割でトップだった。
▼新NISAの認知率/口座開設率

▼新NISAの運用商品(対象:新NISA現在利用者) ※複数回答 (n=293)(%)

▼新NISAの投資月額(対象:新NISA現在利用者) (n=293)(%)

トランプ関税の報道を受け、新NISAの内容を見直した人は約2割にとどまり、静観する層が約8割を占めた
新NISAを現在利用している方を対象に、トランプ関税の報道を受け、新NISAの投資内容の見直しや変更をしたか伺ったところ、「いいえ」が78.5%となり「静観する層」が約8割を占めた。一方、「はい(見直した/変更した)」は21.5%にとどまった。
新NISAの今後の投資方針については、「今後も経済状況に応じて柔軟に見直したい」が33.1%、「一度設定したら、原則は長期保有を前提にしている」が30.0%で拮抗した。次いで「基本的には年1回程度の見直しで十分」が18.8%だった。
▼トランプ関税の報道を受け、新NISAの内容の見直しや変更をしたか (対象:新NISA現在利用者)

▼新NISAの今後の投資方針(対象:新NISA現在利用者) (n=293)(%)

【ラジオ番組「馬渕・渡辺の#ビジトピ」パーソナリティのコメント】
・馬渕磨理子氏(経済アナリスト)
トランプ関税の報道を受けて新NISAの内容を見直した人は約2割にとどまり、約8割が「静観する層」となった。これは、2024年8月の日経平均株価の急落後に行った同様の調査で約6割だった静観層が、今回は約8割に増加したことを示している。多くの投資家が非常に冷静な判断を下している状況である。金融リテラシーの向上により、短期的なニュースに一喜一憂せず、長期的な資産形成を重視する人が増加していると言えるだろう。長期保有を前提とする層が多く、静観する姿勢が主流となりつつある。ただし、1年に1回はポートフォリオを見直す・振り返るなどのメンテナンスは行ってほしい。
・渡辺広明氏(消費経済アナリスト)
トランプ関税は日々各国との取引の合意がなされつつも、90日間停止など協議延長も多く不透明さが残る。完全決着とはいかないところが、「自分の生活に影響を与えると思う」が69.5%というアンケート結果に表れていそうだ。日本人は平成デフレで生活必需品の物価上昇に慣れていないため、今回の調査ではやはり8割以上が”物価上昇”の不安を感じている。”消費は気から”の部分が大きい事を考えると、不安を払拭する事が日本経済には必須となる。大変難しい課題ではあるが、2,230兆円の過去最高の個人金融資産(2024年12月末時点)を使ってもらえるような施策が、政府や民間企業双方にスピード感を持って求められそうだ。
【調査概要】
調査方法 : インターネット調査
調査期間 : 2025年4月25日~4月28日
パネル : 「Pontaリサーチ」会員
(Ponta会員で「Pontaリサーチ」の会員登録をしていただいている方)
調査対象 : 国内在住20~60代の方
有効回答数 : 1,000名 ※性年代別に各100サンプル回収
※調査結果は小数点第2位を四捨五入しています
【引用・転載の際のクレジット表記のお願い】
調査結果引用・転載の際は、“「Pontaリサーチ」調べ”とクレジットを記載していただきますようお願い申し上げます。
■共同調査「馬渕・渡辺の#ビジトピ with Pontaリサーチ」について

2023年5月よりTOKYO FM「馬渕・渡辺の#ビジトピ」の提供スポンサーとしてLMが参画しています。「馬渕・渡辺の#ビジトピ with Pontaリサーチ」は、世の中の最新ニュースからパーソナリティの経済アナリスト 馬渕磨理子氏と消費経済アナリスト 渡辺広明氏が生活者に調査したいトピックについて、LMが「Pontaリサーチ」で聴取する調査です。調査結果を番組内で紹介する他、LMのマーケティング紹介サイトのコラムで紹介しています。
■TOKYO FM「馬渕・渡辺の#ビジトピ」について
パーソナリティをつとめる経済アナリスト 馬渕磨理子氏と消費経済アナリスト 渡辺広明氏が世の中の最新ニュースをそれぞれの視点で分かりやすく解説しています。ビジトピとは、“ビジネストピックス”の略! 60分ながら聴きするだけで、資産運用の話から、マーケティング用語、最新ヒット商品まですぐあなたの役に立つビジトピが身につきます。
放送日時 :日曜 6:00~7:00
出演者 : 消費経済アナリスト・渡辺広明(毎週)、経済アナリスト・馬渕磨理子(第1.2.4週)・キャスター・石川奈津紀(第3.5週)
番組HP :https://www.tfm.co.jp/biztopi/
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