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2025-02-18

ID-POS市場分析 vol.4(前編)
「のど飴」市場をランキング分析!どんなのど飴が人気?

花粉症のピークや季節の変わり目とも重なる3月。本格的な花粉症対策や体調管理を意識し始める時期かと思います。
中でも、喉の不調対策の定番である「のど飴」の売上推移は、PontaのID-POSデータにおいて11月から3月の期間では年間平均売り上げを上回る結果となっておりました。花粉症対策や風邪予防としての利用はもちろん、携帯しやすい手軽なケア商品としてのど飴の需要が高まる時期となっています。

そこでID-POS市場分析vol.4では、のど飴をテーマとした前後編の構成でお送りします。
前編となる今回は、年間を通したのど飴の市場をさまざまな切り口のランキング形式で読み解いていきます。

※ID-POSデータとは
POS(Point Of Sales、ポス)とは、いつ・どの商品が・どんな価格で・いくつ売れたのか?を記録・管理する仕組みのことです。ID-POSは「POS」に「顧客ID」がひも付いたものであり、だれが買ったのか?まで把握することができるため、より精緻な購買分析に役立てることができます。

調査結果詳細

のど飴の年間売上シェアランキング、第1位は「龍角散の のどすっきり飴 88g」。リピート率でも30.1%で第2位にランクイン

売上シェア第1位となったのは、「龍角散の のどすっきり飴 88g」 でシェアは 22.7% と圧倒的な結果となりました。続いて第2位は 「ロッテ のど飴袋 102g」(13.7%)、第3位は 「龍角散 のどすっきり飴120max 88g」(7.0%) でした。
売上シェアのトップを占める 龍角散シリーズ は、機能性の高さやブランドの信頼性が消費者に支持されていることが伺えます。特に1位の「龍角散の のどすっきり飴 88g」はリピート率でも2位に入っており、 定番のど飴としての地位を確立していると考えられます。
一方、リピート率で1位だった「ロッテ のど飴袋 102g」は「低価格で手に取りやすい商品」として、リピーターが多いことが伺えますが、単価の影響もあり売上シェアでは第2位という結果でした。

男性は小容量パッケージ商品や機能性・健康志向の高いのど飴商品の購入傾向が強い

まず男性の購買傾向を把握するため、各商品の男性構成比ランキングを見ていきます。
第1位となったのは 「ロッテ のど飴 11粒」(34.6%)、続いて第2位 「ロッテ フルーツのど飴 11粒」(33.6%)、第3位 「ノーベル VC-3000のど飴 90g」(33.3%)となりました。これらの商品は手軽に購入できる小容量のパッケージが特徴であり、外出先での携帯性や気軽な使用が男性に支持されていると考えられます。
また、第4位 「龍角散 のどすっきり飴 120max 88g」(32.9%)や第7位「龍角散 のどすっきり飴 88g」(29.9%)、第9位「カンロ ノンシュガー果実のど飴 90g」、第12位「カンロ 健康のど飴たっぷりマヌカハニー 80g」(26.1%)など、機能性や健康志向の高い製品が上位にランクインしていました。

女性は柑橘系やはちみつ系などのフレーバー商品の購入傾向が強い

次に、女性の購買傾向を把握するため女性構成比のランキングを見ていきます。第1位となったのは 「カンロ 健康のど飴 はちみつ柚子茶 80g」(80.3%)、続いて第2位 「パイン 粉雪のど飴苺 60g」(79.4%)、第3位 「カンロ 健康のど飴 80g」(79.3%)、第4位の 「パイン 冷たいのど飴さくらんぼ 60g」(78.9%)となりました。これらの商品は、フルーツ系の甘みが特徴であり、女性からはフルーツフレーバーののど飴が支持されていると考えられます。
また、上位にランクインしているのは全て袋の商品であることから、小容量パッケージの商品よりも袋の商品を購入する傾向が強いことが考えられます。

年代別では、若年層はフルーツフレーバーの商品、中年層はフルーツフレーバーや健康志向の商品、高年層はノンシュガーで甘くなく、健康に配慮した商品の購入傾向が強い

最後に、年代別の購買傾向を把握するため各年代の構成比ランキングを一気に見ていきます。
若年層(30歳未満)の第1位は「UHA味覚糖 e-maのど飴袋グレープ 50g」(10.3%)でした。その他に第3位「UHA味覚糖 e-ma フルーツチェンジ袋 50g」、第4位「ロッテ はちみつカリンのど飴 11粒」(7.2%)、第5位「アサヒ ほっとレモンのど飴 80g」(5.9%)など、お菓子感覚で楽しめるフルーツ系ののど飴が人気であることが伺えます。

中年層(30歳以上60歳未満)の第1位は若年層と同商品「 UHA味覚糖 e-maのど飴袋グレープ 50g」(70.4%)でした。その他ではカンロ健康のど飴シリーズが第3位から第5位にランクインしており、若年と同様にフルーツ系のフレーバーの人気が高く、加えて健康志向の高い商品が選ばれる傾向が見られました。

高年層(60歳以上)の第1位は「ノーベル製菓 はちみつきんかんのど飴 110g」(63.9%)でした。他には、第2位は「ロッテ のど飴袋 102g」(62.5%)、第3位「カンロ ノンシュガーミルクのど飴 72g」(60.9%)、第4位「アトリオン製菓 温かしょうがのど飴 100g」(60.4%)など、ノンシュガーで甘くなく、健康に配慮した商品が人気でした。
また、「ノーベル製菓 はちみつきんかんのど飴 110g」や「ロッテ のど飴袋 102g」など、大容量の商品が上位にランクインしていることから、1回の購入で長く楽しめる商品を選ぶ傾向がみられました。

毎月のランキングや別チャネル・別カテゴリのランキングも把握可能。

 

今回は直近1年間の「のど飴」市場に焦点を当てた分析でしたが、毎月のランキングや、異なる販売チャネル・カテゴリの分析も可能です。ID-POS分析についてご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
また、ID-POS以外にもPontaデータを活用した分析や企業データの分析代行などアナリティクスサービスもご提供しております。詳しくは弊社のアナリティクスページをご確認ください。

後編では、のど飴の中でも様々な種類があり若年層や中年層から特に人気があった「フレーバータイプののど飴」に焦点を当て、どんなフレーバーがどんな人に買われているのかをID-POSデータからひも解いていきます。乞うご期待ください。

 

※ロイヤリティ マーケティングでは、Ponta会員規約および個人情報保護法、その他の法令・ガイドラインに則り、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。
※本コラムに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。

■データについて
今回使用するデータは以下です。
・期間:2024/01/01~2024/12/31
・抽出元:地方スーパーマーケットにおけるのど飴カテゴリの購買
・対象者:Ponta会員

【引用・転載の際のクレジット表記のお願い】

調査結果引用・転載の際は、“「Pontaリサーチ」調べ”とクレジットを記載していただきますようお願い申し上げます。

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