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2024-12-13

ID-POS市場分析 vol.2(前編)
「カップ麺」市場をランキング分析!あなたの推しメンは何位?

師も走るほど忙しいと言われる12月。寒くて忙しいこの時期には、手早く暖まれるカップ麺が食べたくなりますね。
実際、PontaのID-POSデータからカップ麺の売上動向を見てみると、昨年2023年の12月のカップ麺売上金額は、年間平均に対して約1.6倍も多い結果となっており、需要の高まりが見て取れます。

そこでID-POS市場分析vol.2では、カップ麺をテーマとした前後編の構成でお送りします。
前編となる今回は、年間を通したカップ麺の市場を、さまざまな切り口のランキング形式で読み解いていきます。

※ID-POSデータとは
POS(Point Of Sales、ポス)とは、いつ・どの商品が・どんな価格で・いくつ売れたのか?を記録・管理する仕組みのことです。ID-POSは「POS」に「顧客ID」がひも付いたものであり、だれが買ったのか?まで把握することができるため、より精緻な購買分析に役立てることができます。

調査結果詳細

カップ麺の年間売上シェアランキング、第1位はラーメンではなく、「日清 どん兵衛 きつねうどん 西」。5位までに各社の焼そば系商品がランクイン。

まずはカップ麺市場全体を通して何が売れているのか、2023年10月から2024年9月にかけたカップ麺の売上シェアランキングから見ていきます。
第1位となったのは「日清 どん兵衛 きつねうどん 西」でした。次いで第2位「日清 焼そばU.F.O.」、第4位「東洋水産 ごつ盛り ソース焼そば」、第5位「明星 一平ちゃん夜店の焼そば」など、焼そば系商品がランクインし、「日清 カップヌードル」のシリーズは第6位以降に位置付ける結果となりました。
カップラーメンではなく、カップうどんやカップ焼きそばが上位となったのは意外とも言える結果ですが、これは分析対象となる販売チャネルが全国展開するコンビニではなく、西日本に位置するスーパーマーケットであることが要因と考えられます。「日清 カップヌードル」シリーズは、いずれもポークエキスを基調とした動物性の濃い目な味が特徴的ですが、鰹や昆布などの出汁のきいたあっさり味つけのうどん・そばや、濃い目でも野菜や果実から作られたウスターソース味の焼そばの方が、西日本の方は好むのではないでしょうか。

男性はご当地系・プレミアム系・大盛系など、量や質が特別な商品の購入傾向が強い。

次に、カップ麺市場における男性の購買傾向を把握するため、各商品の男性構成比のランキングを見ていきます。(なお、以降の構成比ランキングでは、各商品の購入者数が100名以上の商品のみが対象となります 。)
第1位となったのは「サンヨー 旅麺 会津・喜多方 醤油ラーメン 」でした。同系統の商品だと、第5位に「サンヨー 旅麺 札幌 味噌ラーメン」も入っており、ご当地系ラーメンは男性人気が強いようです。
また、第2位「日清 どん兵衛 特盛天ぷらそば 西」、第3位「東洋水産 ごつ盛り ちゃんぽん」、第6位「日清 どん兵衛特盛ラー油きつねうどん」など、以降も大盛系のボリューム感の強い商品が人気です。
さらに、第6位「日清 特上カップヌードル カレー」、第7位「日清 最強どん兵衛カレーうどん」、第11位「日清 特上カップヌードル」など、いわゆるプレミアム系の商品もランクインしており、男性は量や質が特別な商品を購入する傾向が伺えます。

女性は韓国系の辛い麺や、「ミニ」などボリュームが控えめな商品の購入傾向が強い。

次に、女性の購買傾向を把握するため、女性構成比のランキングを見ていきます。
第1位となったのは「エース ミニわかめラーメンごましょうゆ」でした。次いで第2位には韓国の食品メーカー「三養ジャパン」の「チーズブルダック炒め麺CUP」、第3位から第5位にも同じく韓国の食品メーカー「農心」の「チャパグリカップ」「ユッケジャンラーメンカップ」「ノグリラーメンカップ」がランクインしています。
第6位以降も、第8位「農心 辛ラーメン焼きそばカップ」、第10位「日清 UFOポックンミョン韓国風甘辛カルボ」など、韓国系の辛いラーメンは女性に根強い人気があることが伺えます。また、第9位「日清 焼そばUFO プチ」や、第11位「日清 どん兵衛 温つゆおそうめんミニ」など、ボリューム少なめの商品も人気であることが伺えます。
なお、第6位、第7位には「サンヨー ポケモンヌードル」がランクインしており、これはお子様を持つ主婦の方が購買していると考えられます。

年代別では、若年層は韓国系・大盛系、中年層は海鮮系・アレンジ系、高年層はご当地系・控えめ系の商品の購入傾向が強い。

最後に、年代別の購買傾向を把握するため、各年代の構成比ランキングを一気に見ていきます。
若年層(30歳未満)の第1位は「三養ジャパン ブルダック炒め麺CUP」でした。他にも第3位「農心 辛ラーメンチーズ焼きそば」、第4位「寿がきや 麺処井の庄監修辛辛魚らーめん」、第5位「農心 チャパグリカップ」など、韓国系を始めとした刺激の強い辛い商品が人気であることが伺えます。同時に第2位「日清 デカうま 油そば」や第12位「日清 シーフードヌードルBIG」、第14位「日清 どん兵衛 特盛きつねうどん」など、ボリュームが多い商品も人気のようです。

中年層(30歳以上60歳未満)の第1位は「日清 カップヌードルレッドシーフード」でした。他にも第6位「日清 どん兵衛シーフードヌードルうどん」、第10位「日清 カップヌードルレモンシーフード」など、海鮮系商品は人気なようです。他にも第7位「日清 カップヌードルカレー謎肉まみれ」や第11位「日清 カップヌードル謎肉まみれ」、第16位「日清 カップヌードル ラクサ」、第23位「日清 フレンチカップヌードル チキントリュフ」など、一風変わったアレンジ系の商品も手に取る傾向があるようです。

高年層(60歳以上)の第1位は「エースコック ミニわかめラーメンごましょうゆ」でした。他にも第5位「日清 カップヌードルミニ」、第6位「日清 どん兵衛 天ぷらそば ミニ西」など、ボリューム控えめ系商品、そして第3位「明星 かけそばでっせ」、第7位「明星 すうどんでっせ」、第11位「日清 おだしどん兵衛揚げ玉そば」や、第15位「日清 カップヌードル塩分控えめPRO」など、あっさりした塩分・油分控えめな商品も人気なようです。他には第2位「サンヨー 旅麺 会津・喜多方 醤油ラーメン」や第4位「サンヨー 旅麺 札幌 味噌ラーメン」など、ご当地系商品は高年層に人気なようです。

毎月のランキングや別チャネル・別カテゴリのランキングも把握可能。

 

今回は直近1年間の「カップ麺」市場に焦点を当てた分析でしたが、毎月のランキングや、別の販売チャネル・別のカテゴリの分析も可能です。ID-POS分析についてご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

また、ID-POS以外にもPontaデータを活用した分析や企業データの分析代行などアナリティクスサービスもご提供しております。詳しくは弊社のアナリティクスページをご確認ください。

後編では、カップ麺の中でも、今回の売上シェア1位、かつ年末にかけ年越しそばとして需要が高まる「日清 どん兵衛」に焦点を当て、年末のいつ頃から売れ始めるのか、また、ラインナップごとの購入者属性の違いなどをID-POSデータから見ていきます。乞うご期待ください。

 

データについて
今回使用するデータは以下です。
期間:2023/10/01~2024/09/30(冒頭グラフは2023/01/01~2023/12/31で作成)
抽出元:地方スーパーマーケットにおけるカップ麺カテゴリの購買
対象者:Ponta会員

※ロイヤリティ マーケティングでは、Ponta会員規約および個人情報保護法、その他の法令・ガイドラインに則り、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。

※本コラムに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。

【引用・転載の際のクレジット表記のお願い】

調査結果引用・転載の際は、“「Pontaリサーチ」調べ”とクレジットを記載していただきますようお願い申し上げます。

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    • 「日清 どん兵衛」の売上ピークは年末の3日間だが、12月中頃より前週比150%の勢いで伸び始める傾向。

    • 年越しそば、だけでなく年越しうどんも同程度の人気。

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    • 男性はご当地系・プレミアム系・大盛系など、量や質が特別な商品の購入傾向が強い。

    • 女性は韓国系の辛い麺や、「ミニ」などボリュームが控えめな商品の購入傾向が強い。

    • 年代別では、若年層は韓国系・大盛系、中年層は海鮮系・アレンジ系、高年層はご当地系・控えめ系の商品の購入傾向が強い。

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