コラム

2025-05-19

ペルソナが生成AIに憑依!?
価値観クラスター「PERSONA+」×生成AIの
マーケティング活用可能性

マーケティングで用いられる「ペルソナ」。顧客理解を進めるうえで欠かせない考え方ですが、属性データや文章などの一方向のデータでは背景にある思考や反応を再現しきれなかったり、人によって「ペルソナ」に対する理解や解釈が異なってしまったりすることがたびたび課題になります。 そこで今回、弊社が提供する価値観クラスター「PERSONA+」を生成AIに憑依させ、会話型ペルソナを作る実験を行いました。

「PERSONA+」とは

弊社が提供する「PERSONA+」は、価値観データをもとに生活者を15のタイプに分類するマーケティング支援サービスです。

今回はその中から、次のような特徴を持つクラスター「CL1 こだわり重視のリーダータイプ」を採用しました。

このようなプロファイル情報を生成AIに与えることで、会話ができるペルソナを作成しました。

PERSONA+について価値観判別体験はこちら

作成手順

今回はクイックに作成でき、チーム内の共有も簡単にできるOpenAIが提供するChatGPTの「マイGPT」機能を採用しました。
以下が実際の設定手順です。

 

① CL1の詳細なプロファイル情報(性格、仕事観、趣味、価値観など)を要約
② 「マイGPT」で要約したプロファイル情報を「指示」欄に入力

対話してみた

16タイプ性格診断を聞いてみたら…

プロファイル情報にはない16タイプ性格診断について質問したところ、CL1の特徴をもとに推定結果を回答してくれました。このように情報として持ち合わせていなくても、AIなりの解釈で回答してもらえることで、ペルソナ理解がより容易になります。

訴求案をAIに確認

「あなたが新規加入したくなるようなX(旧Twitter)に投稿するポイントサービスのクリエイティブ案を考えて」とお願いすると、3つのパターン別にクリエイティブ案を考えてくれました。また、それぞれの案に投稿文とイメージ写真のアドバイス(シーンや登場人物など)を考案してくれました。

さらにイメージ写真の詳細を深掘りすることもでき、実際にモックアップとして画像を生成し、「こだわり重視のリーダータイプ」が反応しやすそうな高級感のあるデザインを作成することもできました。

(※現在、マイGPTではアップデート前の画像生成機能が利用されるため、アップデート後の画像生成機能を使い、作成しました。)

今後の活用アイデア

このような会話型ペルソナAIは下記のようなマーケティング支援にも応用ができそうです。

 

• キャンペーン反応シミュレーション
複数のクラスターで同様のAIを作成し、それぞれに同じ訴求案を提示して、どのクラスターに刺さるかを比較評価する。
• カスタマージャーニーマップ支援
「あなたがこの商品を知ってから購入するまで、どういう動きをしますか?」と聞き、擬似的な顧客体験を浮かび上がらせる。
• 新商品開発のヒント出し
「あなたが○○を開発するとしたら?」と聞き、価値観に根ざした生活者視点のアイデア創出を支援する。

まとめ

生成AIに価値観クラスターのプロファイル情報を取り込むことで、これまで一方向のデータでのペルソナ像の解釈だったものが、会話形式によって双方向に理解を深めることができ、より深いインサイトの発見にもつながります。また、顧客を適切にとらえることができるので、企画や施策の精度が高まる可能性を感じました。今後も、AIを活用した顧客へのアプローチを発展させていきたいと考えています。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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