コラム

2026-11-06

顧客理解から新規顧客獲得までをつなぐデータ活用戦略
【ウェビナーレポート】

「顧客データは蓄積しているものの、次の施策にどう活かせばよいか分からない」「新規顧客を獲得したいが、誰をターゲットにすべきか判断できない」こうした課題を抱える企業は少なくありません。 効果的に新規顧客を獲得するには、まず既存顧客の特徴を理解し、その特徴をもとに新たな顧客候補を見つけていくことが重要です。

2026年8月、スマートシェア株式会社が主催したウェビナーに、ロイヤリティマーケティングの吉崎 愛が登壇。Pontaデータを活用し、既存顧客の理解から潜在顧客の特定、施策実行、効果検証までをつなげる方法について、事例を交えて解説しました。

株式会社ロイヤリティマーケティング
ビジネスソリューション第二グループ 営業推進本部 IDマーケティング営業第三部 副部長
吉崎 愛

広告代理店にて企業のアクイジションやCRM領域におけるデータ分析、クリエイティブ業務に従事。2015年にロイヤリティマーケティングへ入社し1億人超のPonta会員データを活用した法人向けソリューションの企画・提案を担当。通販・金融・教育など多様な業界に対し、ビッグデータを基軸とした施策立案から実行まで一貫したマーケティング支援を行っている。

新規顧客獲得の起点は、既存顧客の理解

新規顧客獲得の第一歩は、既存顧客を理解することです。顧客は、自社商品の購買と企業との接点の有無を軸に、次の4つの状態に整理できます。

・自社商品をまだ認知していない「非認知層」

・自社商品は認識しているが購入まで至っていない「興味関心層」

・自社商品を購入している「購買層」

・自社商品を繰り返し購入している「ファン層」

顧客の状態を整理することで、現在どの層にアプローチすべきかを把握しやすくなります。非認知層から興味関心層、購買層、そしてファン層へと顧客を育成していく視点も欠かせません。

非認知層や興味関心層へのアプローチを考えるうえで手がかりとなるのが、すでに商品を選んでいる購買層やファン層です。既存顧客の特徴から、自社商品がどのような人に支持されているのかを捉え、類似する潜在層を見つけることで、新規顧客へのアプローチを具現化できます。

ロイヤリティマーケティングでは、Pontaデータを活用して顧客の状態や特徴を分析し、潜在顧客の発見からコミュニケーション設計、継続的な顧客育成までを支援しています。

生活者インサイトから見えてくる顧客像と購買シーン

年代や性別などの基本属性だけでは、商品を選んだ背景や利用シーンまでは見えてきません。そこで着目したいのが、顧客の行動や価値観、その背景にあるニーズまで読み解く「生活者インサイト」です。

Pontaの購買データや価値観データなどを組み合わせることで、「どのような人が、どのような場面で、なぜその商品を選んだのか」を多角的に捉えられます。その一例が、食品Cの購買者分析です。食品Cの購買者と、同一カテゴリの他社商品の購買者を比較し、その特徴を分析しました。

分析から浮かび上がったのは、中高生などの子どもを持ち、流行よりも自分のこだわりを重視する人物像です。夕方から夜に商品を購入する人が多く、夕食後のデザートや夜食として選ばれている可能性も見えてきました。こうした分析により、購買者の人物像や商品が選ばれる場面を具体化し、今後のターゲット設定や訴求を検討するための判断材料を得られます。

このほかにも、分析の目的に応じて価値観データや実購買データを組み合わせることで、商品選択の背景にあるニーズや行動傾向を多角的に読み解くことができます。

優良顧客に似た潜在層を見つける

既存顧客の特徴を把握した後は、その理解を新規顧客獲得へつなげます。特定の、アンケート回答などをもとに、既存顧客と特徴が似た潜在層を特定できるのが「AI予測スコアリング」です。

購買者との類似度をスコアとして可視化することで、まだ商品を購入していない潜在層の中から、購買者と特徴が似ている人を抽出できます。さらに、スコアに応じてアプローチの優先順位を付けられる点も特徴です。

実際の機能性飲料ブランドの事例では、購買者データを基に潜在顧客を推計し、その後3カ月間の購買状況を検証しました。

その結果、AI予測スコアリングで抽出した潜在顧客のうち、スコア上位層では、Ponta会員全体の平均購買率と比較して、38倍の購買率が確認されました。

このように、既存顧客の特徴を分析することで、顧客理解を深めるだけでなく、新規顧客候補の発見にもつなげられます。

顧客の状態に合わせ、最適な接点で届ける

潜在顧客を特定できても、同じメッセージを一律に届ければよいわけではありません。

顧客の状態を「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入・利用」の段階で捉えることで、それぞれに適した接点を設計できます。

例えば、商品を認知しているものの、まだ興味はもっていない層には、デジタル広告などを活用して接点をつくります。

商品やサービスへの興味・関心が高まり始めた層には、メールなどを通じて詳しい情報を届け、自社サイトへ誘導します。比較・検討段階では、SMSや郵送DMなども組み合わせ、商品理解や購買を後押し。さらに、購入・利用後も継続的なコミュニケーションを図り、継続利用やファン化につなげることが可能です。

成果につなげるために重要なのは、訴求媒体を何にするかではなく、「誰に、何を、どのタイミングで届けるか」を設計することです。顧客の状態に応じて適切な接点を選び、施策実行後は反応率やコンバージョンを分析することで、どの層にどのような施策が効果的だったのかを把握できます。

その結果を次のターゲット選定やコミュニケーション設計に反映することで、継続的な改善につなげられます。

ターゲット顧客像を購買促進につなげたサンプリング事例

新商品の缶コーヒーを対象とした施策では、購買データや併売傾向をもとにターゲット顧客層を選定し、商品サンプルを送付しました。

その後の購買状況を検証したところ、無作為に抽出したPonta会員群とサンプルを送った人を比較して、継続購買率は+5.9%、一人当たり購入本数は+21.5%という結果になりました。

このように、顧客分析をターゲット選定で終わらせず、施策の実行とその後の購買検証までつなげることで、次の施策を検討するための判断材料を得られます。施策を設計する段階から効果検証の方法を併せて検討し、実施後の結果を顧客分析やターゲット選定、施策内容の見直しに反映することが重要です。

Pontaデータを活用することで、施策後の購買行動まで捉え、その結果をもとにPDCAを回すことで、新規顧客へのアプローチの精度を高められます。

Pontaデータを活用した顧客分析・施策をご相談ください

ロイヤリティマーケティングでは、Pontaデータを活用し、顧客分析からターゲティング、施策実行、効果検証まで一貫して支援しています。

・自社商品がどのような人に選ばれているのかを知りたい
・優良顧客に似た新規顧客候補を見つけたい
・分析結果を具体的なプロモーション施策につなげたい

このような課題をお持ちの方は、ぜひご相談ください。

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