ユーザーインセンティブ有無でデジタル広告の効果はどれくらい差が出る？
【Pontaマーケティングラボ vol.2】

ロイヤリティマーケティングでは、実購買データをはじめとするオフライン中心の膨大なファクトデータの取得と、巨大メディアとの広告配信・分析を可能とする技術を併せ持つPontaのIDデータマーケティング「Ponta Ads」を通じて各企業のマーケティングを支援しています。

「Pontaマーケティングラボ」ではリアル購買・行動データと、メディアを中心とする消費者のコンタクトポイントをID連携により分析・検証した結果をメインに、購買・行動変化を捉えるマーケティングの参考になる情報を不定期でご紹介いたします。

連載2回目は、日経クロストレンドFORUM2022のセミナーでも紹介した「ユーザーインセンティブ有無でデジタル広告の効果はどれくらい差が出る？」について掘り下げてご説明します。

「○○のお店で○○の商品を購入したら○○をプレゼント！」などというキャンペーンの広告をよく見かけると思います。

デジタル広告に限らず広告全般として訴求にインセンティブをつけることはよくある手法です。基本的にはインセンティブありのほうが効果が高いと想定できますが、実際どれだけリアル購買で差が出るのでしょうか？

当社では主にPontaポイントをインセンティブとしたキャンペーンを多数実施しています。こちらをもとに当社全体のうち比較に適切な案件を抽出し、どの程度の効果差があるかを分析しました。

実購買データをはじめとする膨大なファクトデータを使いターゲティングし、大手プラットフォームで広告を配信します。その広告に接触したユーザーが対象の店舗または商品を購買したかどうかを検証します。

→詳しくは　Ponta Ads　をご覧ください　

デジタル広告の配信内容やクリエイティブ・ランディングページに、ユーザーインセンティブがある場合とない場合での購買率を、商品の価格帯を２つに分けて比較しました。

2021年～2022年前半に実施したデジタル広告（YouTube等）の中で、
目的が来店促進かつポイントインセンティブ有／無の案件を対象としました。
多数の案件結果の平均値を紹介します。

過去購買履歴から商品別に「高価格帯」「低価格帯」に分けて効果を比較しました。

高価格帯：百貨店・家電量販店等
低価格帯：スーパー・飲食店・書店等

結果、高価格帯・低価格帯ともに購買率は　インセンティブあり＞インセンティブなし
特にインセンティブの有無による購買率の差は、高価格帯のほうが低価格帯よりも大きくなりました。

・高価格帯ではインセンティブなしよりインセンティブありのほうが購買率は11.6倍

・購買率の絶対値では「低価格帯×インセンティブあり」が最も高い4.1％

　ただし、低価格帯はインセンティブ有無での効果差は高価格帯に比べ大きくはない。

高価格帯の場合、付与されるインセンティブ（還元されるポイント等）も高い傾向にあり、低価格帯と比較して購買行動に与える影響が大きく、購買率のリフトアップが大きかったと推察します。

繰り返しですが、本検証は多数の案件を横断的して平均を取った結果です。個別案件では必ずしもこの通りにならないケースもあります。全体傾向としてご参照ください。

・高価格帯のほう効果差11.6倍！低価格帯よりも購買率の差が大きい。
　ユーザーインセンティブは高価格帯商品に効きやすい。（還元も大きいため）

デジタル広告からのリアル購買に直結する効果的なアプローチの参考になれば幸いです。

デジタル広告がリアル購買に与える効果について知りたい方は、あわせて デジタル広告⇒リアル購買　本当に広告効果？【Pontaマーケティングラボ vol.1】も是非ご覧ください。

また、CPMやCPCなどのデジタル広告の評価指標はリアル購買評価の参考になるかの検証結果、デジタル広告の評価指標はリアル購買の参考になる？【Pontaマーケティングラボ vol.3】もおすすめです。

LMでは1億のIDを超える会員のリアル購買データ等とメディアをつなぐマーケティングを提供しており、実績やノウハウも蓄積しております。

消費者のPonta利用から得る日常生活でのリアル購買データとデジタル広告を接続し、配信・分析するマーケティングサービスPonta Adsで目的に合わせたソリューションを提供いたします。

※ Ponta 会員規約および個人情報保護法、その他の法令・ガイドラインに則り、個人を特定しないセキュアな環境でデータ分析・利活用を行っております。