コラム

2023-02-17

デジタル広告×購買データ最前線
PontaのOne IDマーケティング先進事例
【セミナーレポート】

トレジャーデータと共催セミナーを開催!

ロイヤリティ マーケティングでは、2023年2月9日(木)、トレジャーデータ株式会社(以下、トレジャーデータ)と共催セミナーを開催。『デジタル広告×購買データ最前線』というテーマでセッションいたしました。

当日のセッション内容の一部をご紹介いたします。

※本セミナーのアーカイブ動画は、こちらで配信しています。ご興味のある方は、ぜひご確認ください。
(動画の閲覧にはPLAZMA会員登録(無料)が必要です。)

スピーカー

株式会社ロイヤリティ マーケティング 
プロダクト統括グループ データイノベーション本部 本部長
小河 貴裕

Web広告企画・営業、ネットサービスやtoB/toC通信事業のマーケティング、商品企画、営業企画等を経て2017年当社入社。Ponta会員のリアル購買/行動ビッグデータと大手メディアを連携させたシングルソースマーケティングを開発。現職にて自社&他社のデータおよびメディア活用によるサービス企画を統括。

トレジャーデータ株式会社 
カスタマーエンゲージメントチーム シニアマネージャー
安永 大志 氏

大手都市銀行を経て、電子マネー運営会社に転職。大手航空会社とのポイントアライアンス事業や、電子マネーの利用データを使ったモバイルメディア・O2Oマーケティングビジネスの事業開発等に従事。前職のITサービス会社では、カスタマーサクセスチームやマーケティングチームのマネージャーを歴任。現在はトレジャーデータにて、Treasure Data CDPを利用する企業のカスタマーサクセスを推進中。

PontaのOne IDマーケティングとは

マーケティングのプロセスにおいて、戦略・計画から広告ターゲティング、広告後の効果測定が、各々異なるデータソースで行われると、広告によるターゲットの変容を読み取れないという問題が生じがちです。

その課題を解決するためには、一つのデータソースを用いて個人の消費行動をもとにしたマーケティングを行う必要があります。

PontaのOne IDマーケティング

ロイヤリティ マーケティングでは、Ponta会員のデータを一つのIDで管理。戦略・計画の段階から、広告ターゲティング、リアル購買による広告効果測定までを同一IDで行うことで、個人情報を特定せずに、個々の行動を追跡したPDCAを実現しているのです。

本セッションでは、PontaのOne IDマーケティングにより、どのような効果分析が実現するのか実例を交えてご紹介しました。

One IDマーケティングの効果分析ケーススタディ

ロイヤリティ マーケティングでは、Pontaデータを活用し、さまざまなマーケティング活動を行っています。その中から、SNSやGoogleなど大手プラットフォーマーを使ったデジタル広告配信を中心に、One IDマーケティングの3つの効果分析結果をご紹介しました。

One IDマーケティングの効果分析ケーススタディ

上の図は、購買データを使ったデジタル広告のターゲティング配信・効果測定の流れの一例です。過去の購買データから広告配信セグメントを決定、Facebook/InstagramやGDN(Google Display Network)といった媒体で広告を配信し、インプレッションが発生したケースを広告接触とみなして、実店舗での購買率を測定しています。

1.デジタル広告⇒リアル購買 本当に広告効果?~広告接触vs非接触分析

デジタル広告⇒リアル購買 本当に広告効果?~広告接触vs非接触分析

オンラインショップでの購買を促すデジタル広告の場合、広告クリックからの購買(=CV)は明らかに広告効果だとわかります。しかしリアル店舗での購買を促す場合、ユーザーが広告を見て購入したのか?もしくは、もともと買うつもりだったのか?という判別が難しいというのが実情です。

そこで、配信ターゲティングリストからランダムに広告接触群と非接触群を用意して、購買率の差から広告効果を見てみました。なお、この検証では、ターゲット顧客を「既存」「休眠」「新規」に分け、さらに「既存」顧客についても購買回数や金額で「高ロイヤリティ」「低ロイヤリティ」で分類しています。

広告接触群 VS 広告非接触群 分析結果

その結果、上の図のように、どのセグメントにおいても広告接触群は非接触群と比較して購買率が高くなっており、デジタル広告のリアル店舗での広告効果が実証されました。特に新規顧客においては購買率の絶対値は低いものの、広告接触群と非接触群で購買率に大きな差が出ており、大きな広告効果が出ていることが見て取れます。

2.広告反応の良かったユーザー像を配信後に発見~顧客の逆引き分析

広告反応の良かったユーザー像を配信後に発見~顧客の逆引き分析

広告の効果は、ターゲットセグメントごとに検証するのが一般的です。しかし、実はより効果のあるセグメントがあったのではないかと、配信後に気付くケースも少なくありません。そこで、広告配信後に、配信セグメントとは異なるグルーピングで広告効果を検証する「逆引き分析」を行いました。

リアル書店のデジタル広告で購買効果の高かったユーザー

上の図は、リアル書店での購買状況を分析したものです。いろいろなセグメントで広告接触者の購買率を確認したところ、電子書籍を購買している層は非購買層に比べて購買率が高いという結果が出ました。つまり、電子書籍を利用する方はリアル書店でも買い物する傾向にあるということがわかります。

さらにPonta会員へのアンケートで取得したデータを購買データで拡張して分析すると、習い事への興味関心が高い層ほどリアル書店での購買率が高いことがデータとして明らかになりました。

このように、広告接触者の購買状況を後から分析することで、効果の高かったセグメントを見つけ出すことができます。アンケートデータなどを活用すれば、さらにターゲット像を明確にすることも可能です。

本セッションでは、ほかにも逆引き分析の事例をご紹介。詳細についてご興味のある方は、広告配信後でも有効なターゲットユーザーを見つけ出せる?【Pontaマーケティングラボ vol.6】をご覧ください。

3.IDデータ連携の進化~IoT家電を利用した分析

IDデータ連携の進化~IoT家電を利用した分析

ロイヤリティ マーケティングでは、株式会社電通との協業により、IoT家電データとPontaの購買データを連携した分析も行っています。その一例として、エアコンの利用データとソフトドリンクの購買についての分析をご紹介しました。

エアコンの利用頻度×ソフトドリンクの購買

上の図は、エアコンの冷房機能の利用頻度とソフトドリンクの購買の関係を表したものです。冷房機能をよく使う人ほどソフトドリンクを買っていることがわかります。さらにアンケートデータを掛け合わせると、エアコンの冷房機能をよく使う人に、リモートワークを活用している人が多いという結果が出ました。ここから、自宅で仕事をする際にソフトドリンクをよく飲んでいるという状況が浮かび上がります。

このように家電データと購買データを一つのIDで連携することにより、個人情報を特定せずに生活者のインサイトを見つけることが可能です。この手法を用いることで “人”を捉えたプロモーションのプランニングや商品開発を行うなど、効果的なアプローチにつながると考えられます。

IoT家電データとPonta購買データ連携

イエナカデータと購買データを連携した分析の詳細についてご興味のある方は、イエナカデータ×イエソト購買で見える生活者インサイトとは?【【Pontaマーケティングラボ vol.4】をご覧ください。

※本章は、2022年10月1日(土)~31日(月)に開催された「CEATEC2022」において、株式会社電通の前川氏がご説明された分析をもとにご紹介しました。

購買データを利用したOne IDマーケティングの実現手法

サードパーティCookieの利用規制や、メガプラットフォーマーのウォールドガーデン化に伴い、近年では“人”を捉えたプロモーションが困難になっているのが現状です。しかしロイヤリティ マーケティングでは、Ponta DMPというプラットフォームを活用することで、個人情報を特定せずに“人”を捉えたプロモーションを実現しています。

購買データを利用したOne IDマーケティングの実現手法

Pontaのマーケティングサービスでは、1億人超のPonta会員それぞれのデータを一つのIDで管理。購買情報をはじめとした膨大なファクトデータをPonta DMPに蓄積しています。

さらにPonta DMPを通じて各メディアとIDごとにデータを連携。LINEは5000万ID、Facebook/Instagramは2600万ID、Google Adsは2300万IDと、接続ボリュームも確保できているため、ターゲティングや購買分析等、さまざまなマーケティング策を実施可能です。

また各メディアとの連携においては、プラットフォーマー内に専用のデータクリーンルームを構築することで、セキュアな環境で広告配信・分析できます。なお、Treasure Data CDPを活用することで、各メディアとスムーズな連携が実現しています。

Q&Aコーナー

最後に、トレジャーデータの安永さんより小河に質問をいただきました。その内容を抜粋してご紹介します。

Q.購買データの活用方法として、最近ではリテールメディアへの関心が高まっています。Pontaのデータマーケティングと小売業のリテールメディアとの違いを教えてください。

A.Pontaは共通ポイントを活用したマーケティングを行っています。そのため特定のリテール1社でのデータよりも、顧客の購買行動をデータとして幅広く捉えることが可能です。また、リサーチパネルと購買データを掛け合わせて活用することで、「なぜ買ったか」「どう使ったか」をアンケートで追跡することもできます。

さらに、現在の日本の小売業のリテールメディアは、広告配信面が自社アプリやメールなどのオウンド媒体に限られることがほとんどです。しかしPontaのデータにおいては、Google、LINE、Facebookなどの大手プラットフォーマーと連携できます。もちろん、DMやメール、アプリでの訴求も可能です。

そのほかにも、安永さんよりいくつか質問をいただいています。もっと詳しい内容を知りたい方は、ぜひアーカイブ配信をご覧ください。(※動画の閲覧にはPLAZMA会員登録(無料)が必要です。)

ポストCookie時代の“人”を捉えたプロモーションならご相談ください

ロイヤリティ マーケティングでは、1億超の会員データをPonta IDで管理。購買データをはじめ、さまざまなファクトデータをもとに、各企業のマーケティング活動を支援しています。

Pontaデータマーケティングの構造体

上の図のように、Ponta DMPに蓄積された膨大なファクトデータを分析・プランニングし、ターゲットを抽出して、さまざまなメディアでアプローチできるのがPontaのデーマターケティングの特長です。さらに配信後の購買状況を分析することで、広告効果の測定も可能。これにより、個人の消費行動をもとにしたマーケティングをシームレスに実現しています。

ロイヤリティ マーケティングのOne IDマーケティングにご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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