コラム
2023-02-24
広告配信後でも有効なターゲットユーザーを見つけ出せる?
【マーケティングラボ vol.6】
目次
広告を配信する際には、適切なターゲティングが重要だといわれています。
しかし実際には、経験則をもとに配信セグメントを決めるケースは珍しくありません。そして、広告効果についても、実際に配信したセグメントごとに検証するのが一般的です。そのため、より効果の高いセグメントがあったとしても、見逃してしまうことがほとんどです。
ロイヤリティ マーケティングでは、デジタル広告に実店舗での購買データを連携し、広告を配信・分析しています。そこで、広告配信後の購買状況を分析し、反応の良かったユーザー像を後から見つけ出すこと(=顧客の逆引き分析)ができないか検証してみました。
今回のPontaマーケティングラボでは、顧客の逆引き分析の具体的な検証結果について、ご紹介します。
[検証テーマ]広告配信後でも有効なセグメントを見つけられる?
広告配信では、効果を高めるためにターゲットに合った配信セグメントを設定します。自社のユーザー像からセグメントを推測するか、過去に効果の高かったセグメントをベースにPDCAを回していくことが一般的です。
そして広告配信後には、事前に設定したセグメントごとに効果を検証します。
しかし、そのセグメントはベストなターゲットなのでしょうか?
本当はもっと効果のあるセグメントが存在するのではないでしょうか?
そのような疑問にこたえるため、デジタル広告にPontaの購買データを連携し、広告配信後に配信セグメントと異なるグルーピングで購買状況を分析。広告効果のよいセグメントを、配信後に逆引きで検証してみました。
[検証手法]配信時とは異なるセグメントで広告接触後の購買率を確認
Ponta会員を対象とした複数社合同の大型キャンペーンの結果について、広告接触ユーザーの購買を業種別に分類。配信時とは異なるセグメントで購買率を比較し、効果の高いターゲットを確認しました。
配信媒体としては、Google AdsとYouTubeを利用。なお、ロイヤリティ マーケティングでは、データクリーンルームを活用し、セキュアな環境で個人情報の配慮した分析を行っています。
[検証結果レビュー1]購買率から有効セグメントを発掘
広告接触後のユーザーの購買状況と、過去の購買データやアンケートデータを掛け合わせて分析することで、広告効果のよいセグメントを洗い出しました。ここでは、リアル書店での購買があったユーザーについて検証しています。
電子書籍を利用する層のリアル書店での購買率は1.51倍!
広告接触後にリアル書店で買い物したユーザーについて、過去の電子書籍の購買状況を確認。すると電子書籍購買層の購買率が非購買者層の151%という結果が出ました。
電子書籍を買う人は紙の書籍のかわりに電子書籍を利用するため、リアル書店であまり買い物しないと考えられがちです。しかし実際には、電子書籍購買層は非購買層と比較してリアル書店での購買率も高く、リアル書店のターゲットユーザーになり得ることがわかります。
習い事に興味のある層は、書店での購買率が高い!
広告によるリアル書店での購買効果の高いユーザーについて、Ponta会員へのアンケートで取得したデータを購買データで拡張して分析。すると、語学やビジネス資格など「習い事」への興味関心が高い層は、リアル書店での購買率が1.12%と、その他の層と比較して高い結果が出ました。
このように、購買データだけでなくアンケートデータなどの多様なデータを掛け合わせることで、ターゲットユーザー像をより絞り込むことも可能です。
[検証結果レビュー2]広告接触有無で効果を深掘り
さらに同じキャンペーンで、広告接触群・非接触群を設定。日常購買パターンの違いで購買率にどの程度差が生じるのか比較しました。ここでは、外食チェーンとスポーツショップで広告効果の良かったユーザーについて検証しています。
平日昼間のスーパー利用女性は、広告接触で外食チェーンの利用率が2.4倍に!
外食チェーンの広告効果を分析したところ、平日昼間にスーパーを利用する女性は、その他の層と比較して購買率が高いことがわかりました。さらに広告接触有無で購買率を比較。すると、広告に接触した平日昼間にスーパーを利用する女性の購買率は、非接触者の240%という結果が出ています。
他のセグメントでも、広告接触者の購買率は非接触者の205%と、広告効果が出ました。しかしその中でも、平日昼間にスーパーを利用する女性は、他ユーザー全体と比較した購買率のリフト率が117%と、広告効果が高いセグメントだということがわかります。
休日にドライブする層のスポーツショップでの購買率のリフト率は127%!
スポーツショップの広告効果を分析したところ、休日にガソリンスタンドを利用し給油量が多い層(=休日ドライブ層)において、購買率が高いことがわかりました。そこで、広告接触群と非接触群の購買率を比較。広告に接触した休日ドライブ層の購買率は、非接触者の120%という結果が出ています。
一方、休日ドライブ層以外のセグメントにおいては、広告接触による購買率の上昇は見られませんでした。このように、日常購買パターンごとに広告接触有無と購買率を掛け合わせて分析することで、広告効果の高いセグメントをより詳細に見つけ出すことができるのです。
購買データの連携で広告配信後に新たなターゲットを発見
一般的にデジタル広告の配信においては、事前にターゲットとして選定したセグメントの効果検証しかできません。しかし購買データを連携してデジタル広告を配信すれば、事前のターゲティングはもちろん、後から好反応のユーザーを見つけ出すこと、つまり逆引き分析が可能です。
・ターゲットが明確に決まっておらず、今後のターゲット選定に悩んでいる
・設定したターゲットがマンネリ化している
・配信後に有効なターゲットの情報を得たい
広告配信において、そのような悩みをお持ちであれば、ぜひ一度お問い合わせください。
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