コラム
2025-03-05
シニア層のインサイトを捉えたマーケティングとは?
【共催セミナーレポート】

シニア層のマーケティングを成功させるためには、ターゲットとなるシニア世代のニーズや価値観を理解することが重要です。ただし一口にシニア世代と言っても、居住地域、同居する家族の有無、孫の有無、友だちの有無、価値観などによりライフスタイルが異なり、ユーザーを一括りにすることはできません。
2025年1月21日(火)、株式会社ロイヤリティ マーケティングは、株式会社オースタンスと共同でオンラインセミナー『インサイトとデータの融合で実現するシニアマーケティング成功事例』を開催。シニア層向けに事業を展開される数多くの企業のマーケティング支援サービスを提供するオースタンスの吉田氏から、シニア層のインサイトを捉えたマーケティングのポイントをご説明いただきました。また弊社の弓田からは、Pontaで実現できるシニア向けのプロモーションの事例をご紹介しました。
ここでは、当日の講演内容の一部をご紹介します。シニア向けサービス/商材をご担当している方、シニア層の顧客獲得に課題を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
登壇者

株式会社オースタンス
ビジネスプロデュースユニット
吉田悠人
早稲田大学理工学部在学中にオンライン学習塾を起業。事業立ち上げから半年で月商100万円を超える事業を構築し、マーケティングと事業運営の実績を積む。その後、2022年にオースタンスへ入社。営業およびマーケティング事業を横断的に従事。現在は、シニアDX推進事業にてシニア向けマーケティング支援のビジネスプロデューサーを務める。

株式会社ロイヤリティ マーケティング
ビジネスソリューショングループ 営業推進本部 IDマーケティング営業第三部 シニアマネージャー
弓田尚樹
美容系総合サイトの営業、編集、イベント企画を経て2017年ロイヤリティ マーケティング(LM)に入社。LMで保有する1億人超のPonta会員のビッグデータを用いた法人向けマーケティング商材を活用した営業を担当。担当業界は消費財メーカーや通販など多岐に渡り、シニア領域におけるマーケティング支援を統括。
シニア層のインサイトを捉えたマーケティングのポイント
現役時代との変化
シニア世代のインサイトを捉えるためには、他の世代との違いを認識しておくことが重要です。シニア世代は年齢を重ねることで、現役時代と資源的・生理的・心理的・社会的の4つの観点で「変化」が生じます。

例えば資源的観点として、退職による収入面の変化が挙げられます。現役時代と比較して収入が減ることで、消費行動にも大きな変化が生じるのです。その他、生理的観点では身体の衰え・認知能力の低下、心理的観点では新しいことへの挑戦ハードルの高まり、社会的観点では社会情勢による価値観の変化など、現役世代と様々な違いが生じます。
シニア世代をターゲットとしたマーケティングでは、こういった変化によるユーザーのインサイトを深掘りすることが重要です。
ステークホルダーの存在
また、シニアマーケティグにおいては、シニア世代ご本人だけでなく、ご家族や友人などのステークホルダーの存在を考慮する必要があります。

シニア世代の消費行動の一例として、孫のための消費行動が挙げられます。また購買を検討する段階で、子世代に相談をするといったケースもあるでしょう。こういったステークホルダーの存在を把握することで、シニア世代の購買検討行動の背景となる状況を捉えることができます。
ステークホルダーの影響が大きい商材においては、シニア世代ご本人に向けてのマーケティングとあわせて、ステークホルダーである子世代・孫世代へのアプローチも展開することが有効になるでしょう。
Pontaを活用したマーケティング事例
1億人超の会員基盤を持つPontaでは、様々なデータを活用したマーケティングが可能です。60歳以上のシニア世代に限定しても約3,100万人の会員が存在。一人一人のデモグラフィック情報に加え、ライフスタイルデータ、購買データ、位置情報などを活用することで、きめ細かなセグメントで潜在顧客にアプローチできます。そのため深掘りしたシニア層のインサイトに合わせたプロモーションを実施できるのです。
以下は、後期高齢者世代 のECサイトの会員登録および購入を促進する事例です。シニア世代にECサイトを利用してもらう際、最初の会員登録がハードルとなっているケースが少なくありません。そこで、ターゲットとなるシニアご本人に加え、同居する子世代に対しても、それぞれに適した内容でキャンペーン訴求を行います。

まずシニア世代ご本人には、郵送DMを発送。ECサイトへの会員登録手順をDMに丁寧に記載することで、説明書としてご活用いただけます。
あわせて同居する子世代の方に対して、SNS広告をはじめとしたデジタル広告でキャンペーン内容を訴求することで、ECサイトを利用するメリットを子世代にも理解してもらいます。
同時期にシニア世代・子世代双方にアプローチすることで、子世代のサポートのもと、シニア世代のECサイトの登録を促進できる施策です。
Ponta 会員のうち、後期高齢者は約1,100万人。さらに後期高齢者の親と同居する子どもは約290万人。それぞれに十分な配信ボリュームがあり、二世代同時にアプローチする施策を実現できます。
Pontaで実現するシニア向けプロモーション
アプローチ可能なターゲット
シニア世代のインサイトを捉えたプロモーションには、きめ細やかなターゲティングが重要です。
一口にシニア世代と言っても、年齢・居住エリア・居住形態・趣味・デジタル利用状況などによって、ライフスタイルや価値観が大きく異なります。そのためシニア層のインサイトを深掘りしたうえで、ターゲットごとにクリエイティブを出し分けたり、アプローチ手法を選択したりする必要があるのです。
以下は、Pontaでアプローチ可能なシニア世代のセグメントの例です。ニッチなセグメントでもボリュームが確保できており、ターゲット層にピンポイントにアプローチできます。

実現できること(施策の目的)
Pontaを活用したプロモーションでは、新規顧客獲得のほか、既存顧客の囲い込み、アプリ会員獲得、特定商品の購買促進など、さまざまな施策を実現可能です。Pontaポイントやポンタグッズを活用することで、マーケティングの効率化も狙えます。
プロモーションのタイミング
Ponta会員情報やアンケート情報から、誕生日や敬老の日などのオケージョン需要を狙ったアプローチが可能です。
例えば、シニア世代の親と同居するご家族に対して、親の年齢や誕生月をフックとしたプロモーションを展開することもできます。古希・喜寿・傘寿といった長寿祝いの訴求にも有効です。
可能な手法
Ponta DMやPontaメルマガ、Pontaアプリといった独自のメディア(Pontaオウンドメディア)のほか、SNS広告・動画広告等の大手プラットフォームを活用したプロモーションが可能です。
シニア世代のスマートフォン利用率は高く、メールのほか、LINE、YouTubeの利用も多いことがわかっています(※)。郵送DMなどの従来の訴求に加え、メール広告やLINEやYouTubeといったデジタルメディアも活用することで、プロモーションの効果を高められるでしょう。
またシニア世代と同時に子世代へもアプローチする場合、Facebook/Instagram(Meta広告)、X等のSNS広告や、Google Ads、Yahoo!等のディスプレイ広告の活用もおすすめです。

シニア向けのマーケティングならご相談ください
Pontaの1億人超の会員基盤を活用すれば、デモグラフィックデータはもちろん、行動データや購買データに基づき精緻なターゲティングが可能です。細かくセグメントしパーソナライズ施策を実施した際でも、十分な配信ボリュームを確保できます。そのため、シニア世代のインサイトに応じて、ターゲットごとに訴求内容や訴求メディアを出し分けられます。
また、約240万人規模のリサーチパネル「Pontaリサーチ」を活用して、実際のユーザーの声をもとにしたマーケティングも可能です。例えば、リサーチ結果から広告主企業独自の顧客クラスタを作成、拡大推計のうえ、それぞれのクラスタに適切なクリエイティブでアプローチするといった施策もご提案できます。
シニア向けのマーケティングで課題があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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株式会社オースタンス
国内最大級のシニア向けSNS『趣味人倶楽部』(しゅみーとくらぶ)の運営ナレッジやデータを活用し、シニア層向けに事業を展開される数多くの企業のマーケティング支援サービスを提供。
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